武夷山市茶葉研究所

(2001.11.福建省・武夷山 電脳茶師)


烏龍茶のふるさと武夷山の3大名物といったら、大紅袍の4本の原木、いかだ下り、そして、この武夷山市茶葉研究所でしょう。

武夷山市茶葉研究所とは、元々皇帝専用の茶園(岩茶は皇帝献上茶)だったんです。武夷山市茶葉研究所での業務は貴重な岩茶を守り、毎年の岩茶の味と香りを調査し、管理すること。
台湾のように品種改良をして、販売(マーケティング)主義にのっとるのではなく、古き良き伝統のある岩茶の良さを残す為に機能しています。岩茶は数量も少なく、いまだに商業ベースには載せられないと聞いております。

←左の写真は武夷山研究所の中庭!肉桂の茶畑が『茶』という形に並んでいます。


さぁ、中に入っていきましょう〜♪

←左の写真、彼こそが名著「中国茶雑学ノート(ダイヤモンド社)」等でも有名な武夷山市茶葉研究所の所長、王順明氏である。
王さんは所長を努める一方で製茶をしたり、茶工場を経営したりしています。名刺もいただきましたが、烏龍茶関係の理事、主任、理事長等メチャクチャ多くの役職を持っていて驚きます。中国茶を追求する上では避けて通れない人と言えるでしょう。

で、この王さん、性格はめっぽう明るい!冗談ばっかり言って、笑わせてくれるんですよ(^0^)


王さんには訪問した客に必ず行うと言われているテストがあるんです。

それは、テイスティング!つまりお茶の銘柄当てクイズのことです。「浜ちゃんの芸能人格付けクイズ」ならぬ、「王ちゃんの茶商人格付けクイズ!」
まず、4種類の茶葉を見せられます。何気なく眺めたり、触ったり、匂いを嗅いだり、あるいは茶葉を食べてみたります。ちなみに我らが店長天野は解ったような顔をしていて全然解っておりません(^^A)

茶葉を蓋碗(ガイワン)にいれて、レンゲでそれをすくい、自分の茶杯に入れます。で、何杯も試します。最初はどれも同じような香りなのですが、何煎か飲むうちに個々の岩茶が主張し始めます。
どれがどの岩茶って言われると、うまく答えられない。でも明らかにコク、まろやかさ、香りや力強さが違う。岩茶は中国茶で一番個性豊かで多種多様だ!


ゲプッ、岩茶飲みすぎ。お腹がタプっタプっ。しかし、未だにどの岩茶かイマイチ確信が持てない。

そこで来る王さんの質問
王さん 「どの岩茶か解るかい?」
アマ 「・・・う〜ん、この苦味が強いのが水仙(スイセン)、香りが強いのが肉桂(ニッケイ)、で、トロンとした甘味のするのが大紅袍(ダイコウホウ)!」

が、しかしもう1つが解らない・・・。もう一回飲んでみる。この時、烏龍茶の神の声が聞こえた(気がした)。・・・・水金亀(スイキンキ)。
「そうだ!これは武夷岩茶四大名叢(メイソウ)の水金亀に違いない!!!!」

次に王さんがまた質問してきた。「おいしかった順に言ってごらん」
僕は答えた。 「肉桂、大紅袍、水金亀、水仙」


「さてさて、王さん、答えはどうなんよ?」
でも、王さんは薄ら笑みを浮かべるだけで答えを教えてはくれない。そして王さんは言ってくれた。
「私も一番うまい岩茶が大紅袍だとは思わない。君はなかなかいいセンスをしている!研究所の岩茶が欲しかったら何なりと言ってください!」

ワーイ\(∇⌒\)(/⌒∇)/ワーイ
よく分からないが、王さんに認めていただけたようである。

こうして「彩香」は、武夷山市茶葉研究所の王所長より岩茶をダイレクトで仕入れられるようになったのである。
・・・で、でも、お茶当てクイズの答えはまだ教えてもらってないんですけど(^^A)
まぁ、いっかそんなこと(^0^)/





珍夜特急  〜彩香の買い付け日記〜
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