林茶師を紹介してくださった、ホテルスタッフの方 | 昨年春の台湾出張の際、ホテルのロビーでお茶のサンプルを整理していたら、ホテルのスタッフの方が近寄って来て、
「アンタ!凍頂烏龍茶の名人、林載辨(りんさいべん)茶師には会ったのかい?お茶の商売してるなら、彼に会わなきゃモグリだよ!彼は1982年、1992年、2002年に、凍頂烏龍茶の品評会で1位になった凍頂烏龍茶作りの達人なんだ!」
と熱く語られて、林茶師の名刺まで頂きました。
そしてあれから1年、林茶師の事はスッカリ忘れていたのですが、今回の台湾出張の飛行機の中で読んだ本にあった「偶然を偶然と思わないで・・・・」というキーワードに目が留まり、林さんの事を思い出しました。 そして予定を急遽変更、会いに行くことにしたんですっ!
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彼が凍頂烏龍茶のカリスマ!林載辨茶師! | 林さんは台湾の真ん中、台中(たいちゅう)、南投県(なんとうけん)、鹿谷(しかだに)という凍頂烏龍茶のメッカの地で、お茶を作っています。
名刺を頼りに林さんのお茶屋へ到着すると、ちょうど皆さんがティスティングをしておりました。
アマ | 「はじめまして、林さん!アナタの噂を聞きつけて、日本からやってきました」 | 林 | 「おお、わざわざよく来てくださったね!実は今、ちょうど昨日作ったお茶があるんだ。よかったらアンタも飲んでいきなさい!」 | アマ | 「エッ?まだ3月ですよ?こんな季節に烏龍茶を作れる訳ないじゃないか!ぼっ、僕を素人だと思っているな〜」プンプンっ! | 林 | 「そうじゃないんだ。(なんだ、この妙なテンションの日本人は?)この凍頂金萱茶(とうちょうきんせんちゃ)は特別なんだ。6年間、大切に育ててきた若い茶樹を初めて摘んで作っているからできるんだよ!」 「若い茶樹の繊細さを生かし、この微妙な気候の中、お茶を作るのは至難の業なんだ」 | アマ | 「ぼっ、僕にも是非飲ましてください!」 | 林 | 「もちろんだよ、さあどうぞ!」 |
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出来立ての凍頂金萱茶を(σ・∀・)σゲッツ! | | 〜 アマノッチ テイスティング中 〜
| アマ | 「おおーーーーーっ!メチャメチャさわやかで透明感のある味わいなんですね!金萱茶ってミルクの香りが特徴だけど、後味が荒いタイプが多くて、そこがあまり好きじゃなかったんです。でもあなたのお茶は後味も端正で、甘いし、香りもかなり強いんですね!若い樹の特徴をうまく引き出せているじゃないですかー!」 | 林 | 「ありがとう!そう言ってくれて、うれしいよ!」 | アマ | 「僕は日本でお客様に台湾の美味しいお茶を紹介しているんです! この出来立てホヤホヤの凍頂金萱茶、僕に分けて貰えませんか?日本のお客様にも是非紹介したいんでです!」 | 林 | 「少しくらいなら分けてあげられるよ!それだけ気に入ってくれて、僕もうれしいよ!」 | ・・・・な〜んて会話をしながら、凍頂金萱茶・早春茶を(σ・∀・)σゲッツ(懐かしいーー)!
早春茶について 早春茶は、冬茶と春茶の間の時期に摘まれ、育てられたお茶です。天候、お茶の樹の成長具合、茶師の腕により、稀に作られるお茶です。別名を不知春(ふちしゅん)とも言います。
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林茶師が品評会で1位になった時の新聞記事 | さてさて、凍頂烏龍茶界のカリスマ、林載辨(りんさいべん)茶師の逸品は他にもあります!
様々なお茶をティスティングさせてもらいましたが、中でも一口飲んで「あぁあああぁああっぁああああ!」っとお茶に溺れかけるような衝撃を受けたのが、15年モノの陳年凍頂烏龍茶(ちんねん
とうちょう うーろんちゃ)です!
凍頂烏龍茶と言えば、通常は出来たてが一番美味しいのですが、この陳年凍頂烏龍茶は違います。熟成させればさせるほど、香りが濃厚になり、奥深い味わいになるんです。
色々な陳年茶をティスティングを飲みましたが、この15年モノ!1992年に作った陳年凍頂烏龍茶が抜群にウマイんです!
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林さんのお茶畑。きれいです〜 | アマ | 「林さん、この1992年の陳年凍頂烏龍茶!味わいの深さ!香りの濃厚さ加減!芸術的ですよ!」 | 林 | 「その陳年茶を作った1992年は、僕にとって、最もお茶作りに自信があった時期なんだよ。過去に3度品評会で特等賞をとったけれど、一番美味しいお茶が作れたのがその年だったんだ! その年のお茶は自分史上最高のお茶だって確信していたから、この年のお茶をずっと保存しておきたくなってね。それで、陳年茶として熟成させているんだ! 毎年、年に一度焙煎しているんだけど、焙煎すればするほど、茶葉の色にはツヤが出てくるし、香りも味もどんどんディープになっていくんだ!」 | アマ | 「林さん!参りました!これだけの完成度の陳年凍頂烏龍茶は先にも後にも多分ないですよ!このお茶も彩香のお客様に分けて下さい!」 | 林 | 「OK、いいよー」 |
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いつもは優しそうなおじさん。 でも、お茶を見ているときは真剣でオーラがあります! | ・・・というわけで、陳年凍頂烏龍茶の1992年モノもGETしちゃいました!トロンとした苺ジャムやアンズのような、赤ワインのような濃厚な味わいがします!
今回の出張は2種類もの「スゴイお茶」に出会えちゃいました〜!
飛行機の中で読んだ自己啓発本の「偶然を偶然と思わないで・・・」 そんな言葉を体にしみこませながら、名人のお茶の味わいを深く味わうのでした。 |
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