ジャスミン茶の作り方

(2010.8.中国・福建省 建欧 電脳茶師)



これがジャスミン茶の着香現場

今回の出張では、ジャスミン茶の着香現場へ行ってきました。
 「ジャスミン茶って、ジャスミンの花をお茶にしている」と思っている方いませんか?
実はコレ、間違いなんです。正しい答えは「ジャスミン茶は、ジャスミンの香りを移した緑茶」です。お茶には、香りを吸収し、香りを長く保存させる力があるんです。しかし、花は長くは香りを保存させる事が出来ないんですね。それで、ジャスミンの香りをお茶に着けて長持ちさせよう という事になったわけです。

このジャスミン茶を作るのはとても大変です。
まず、ジャスミンの着香用のジャスミンの花をつぼみの状態で、午後3時ぐらいに摘み取ります。で、午後7時ぐらいまで開花を促し、その後、やっと着香作業に入るわけなんです。着香の際は1番下にジャスミンのつぼみを敷き詰め、その上に緑茶は積みみ重ね、その上にまたジャスミンを積み重ねます。

 


香りが綺麗

ジャスミン花は積み重ねると、熱を持ち始めて開花し、香りを強く放ちます。しかし、熱が高くなりすぎると、香りも悪くなり、ジャスミン茶の品質も悪くなってしまう為、3時間に1回、空気に触れさせてあげるのです。だいたい、早朝6時ぐらいまで香り着けをしているんです。着香に8〜9時間、徹夜で作業するわけです。

しかも、これが、1回の香り着け作業です。また、その日の午後3時から同じ作業をするのです。通常のジャスミン茶ですと、この香り着け行程を3〜4回行います。

彩香で、オススメしている茉莉白龍珠は、8回くらい香り着けをしているんです。だから、香りがとても良いのです。しかーーし、8回着香するという事は、8日連続徹夜という大変な作業になるわけです。



見た目だって、美しい。中国南方のジャスミン

ジャスミンの花は香りがよいだけでなく、とても綺麗です。

ジャスミンの花の生産地は、元々は中国南方の福建省、そして、上海の付近の江蘇省でも多く採れるようです。

中国では、北部の女性が、背が高く、凛とした美人な女性が多いと言われ、南方では、ふくよかな、背が低くてかわいらしい美人が多いと言われています。

ジャスミンも全く同じ、北部で採れるジャスミンの花は、細長く、スマート、南部で採れるジャスミンは丸いんです。

左の写真は、南方、福建省のジャスミン茶です。魅惑的な香りがします。


珍夜特急  〜彩香の買い付け日記〜
2000年2001年2002年2003年インド編2004年2005年
2006年2007年2008年2009年2010年2011年2012年