jungpana茶園 part1

(2003.4.インド・ダージリン 電脳茶師)


カルカッタの空港から国内線の飛行機に一時間ほど乗り、バグドグラという軍事空港に到着します!そしてジープに乗り、ダージリンの茶園を目指して山を駆け上がります。
ダージリンの茶園はその昔、イギリス統治時代にイギリス人主導で作られた為、イギリス様式の文化が残っています。
まず、最初に到着したのは、カルカッタのティーオークションで何度と記録を更新し続けている名門茶園のjungpana(ジュンパナ)茶園です!



ジュンパナ茶園工場長 ムドガルさん

ジュンパナ茶園は100年の歴史があります。もともとスコットランドのダンカン兄弟によって所有され、現在は50年来、ケジリワル家によって所有されております。
標高は1000〜1400メートルに位置し、地理的条件や中国種を使った生産計画により生み出される「マスカテールフレーバー」で世界的に有名です。特にイギリスやドイツを中心としたヨーロッパ、日本で人気が高いです。

ジュンパナの実力は製茶の技術にあります。ヒマラヤの霧の中で茶葉に蓄えられたダージリン特有の、微妙な香り成分(マスカテールフレーバー)を引き出す為に試行錯誤を続け、複雑な製造工程、ISOなどの世界基準をクリアして、ダージリンを代表する豊かで花のような香りを作り上げる事に成功したのだそうです。

「毎年のようにワールドレコードを破っているんだ」とマネージャーのムドガルさんは自信たっぷりでした!





ジープに乗って4〜5時間、やっとジュンパナの工場が見えました。屋根に白地で「JUNGPANA」と記されてます。
ジュンパナ茶園は車で行けない唯一のダージリン茶園です。500mの石の階段!ハァハァ〜。運動不足がたたってます。

肌色の壁に水色の窓枠、そして屋根は茶色、なかなかにセンスの良い、不思議な工場であります。
ジュンパナの工場長(マネージャー) ムドガルさん、紅茶作りに頑固一徹!「妥協は許さないよ!」という感じの人でした。

ポリシー「WE MAKE OUR TEA with JOY & HAPPINESS(喜び、楽しみながら、お茶を作ります!)」美味しい理由がここにある!

広大な茶畑、中国や台湾で今まで見てきた茶畑と同じ景色に、妙に感動してしまいました。当たり前と言えば、当たり前ですが^^;


対中貿易で銀が流出したイギリスが、インドに茶の樹を植えさせ、奇跡的に根付いたダージリン!感慨深いです。

茶摘をする女性ってなんだかあこがれちゃうんですよね〜。あ〜ダージリンまで来たよ〜って気になります(^ー^;

茶摘みと言っても、お茶の葉全てがお茶になるわけではありません。新芽と新芽の下の二枚の葉だけを摘んでいきます。大変です。

肉厚があり、はっきりした深い味わいとコクを持つ「中国種ダージリン!」ジュンパナの中国種は特に玄人受けすると評判です!

挿し木をしてまた3〜4年の「クローナル」!中国種に比べ、明るく、透明感がある茶葉です。香りが良く、甘く優しいのでオススメ。アシスタントマネージャーの方!「シルバーチップス〜君に違いが解かる?」と言われ、とりあえず「がっはっは」と笑っときました。
一芯二葉で摘まれた茶葉、明るく、透明感があります。ダージリンで育てられたお茶だけが、あのシャンパンのような香りを持ちます。
茶摘を終えた女性達。摘んだ茶葉の重さを量る為、順番を待っています。午前・昼・午後の一日3回計量されます。
賃金は「茶葉摘み高制」なんですね。ただ、重さだけではなくて、きちんと一芯二葉で摘まれているかもチェックされます。



珍夜特急  〜彩香の買い付け日記〜
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