グームティー茶園にて

(2003.4.インド・ダージリン 電脳茶師)



グームティー茶園
工場長マハシルさん
「紅茶は生き物なんだよ!」

「Tea is a living thing.」、 「Tea is alive」、だったか、英語でのフレーズがどんなだったかは覚えておりませんが、その言葉を聞いた時の状況は、今でも昨日の事のようによく覚えております。

私にそう教えてくれたのが、インド西北部のダージリン茶園、グームティー茶園のマネージャー・マハシルさんです。
「ほんまかいなぁ?このインドのおじさん、かっこつけちゃって(^_^;」
なんて思ってたのですが・・・。
日本に帰り、色んなインドの茶園や貿易会社からサンプルを取り寄せてティスティングをしていると、私も紅茶は生きているんだと思わずにはいられませんでした。
なぜなら紅茶は、その日その日で味わいが全然違うから。
今まで私が勉強してきた中国茶は、同じ茶葉の場合、特定の日に製茶したお茶と、5日後に製茶したお茶の味や香りが違うなんていうことは(鳳凰単叢を除いて)、ほとんどありませんでした。

しかし、ダージリンは全く違うんです。
「それはなぜ??」
そう訊かれたら、私は「紅茶は生きているから。」という返事以外に答えられません。

マハシルさんは、こう教えてくれます。
「なぜなら、紅茶作りはマニュアル化もできないし、湿度、温度、日差し、茶葉の生育年数、苗木の細かい種類・・・・・等など様々な要素によって変化する。そんな不確定要素の多いお茶を毎朝、2〜4時頃から摘み始め、茶葉の状況を確認し、揉みこむ。時間やら、機械の力加減を調節してね・・・。決まった作り方というものは無く、紅茶作りはその時その時に合わせ、臨機応変に柔軟に作っていく事が大切なんだ・・・」






おはよございます。グームティーのゲストハウス、このゲストハウスは特にキレイでした。イギリスの貴族になった感じでお目覚めのミルクティーをいただいちゃいました。ホッホッホ〜〜 廊下を歩いていて、誰だこの「フジコフ○オ」系のおじさんは?と思っていたら、インドの有名人、マハトマ・ガンジー先生ですって。グームティーのお茶が大好きでよく遊びに来たのだそうな。

グームティー茶園の工場長マハシルさんが迎えに来てくれました。

茶畑!辺りは霧に包まれます。マスカテールバレーという優良品種の区域もあります。 こちらは、グームティーの製茶上です。紫やら、肌色やら、ブルーやら、すごく幻想的な色使いです。不思議の国に迷い込んだような気がしてきます。

グームティーのロゴの前で記念撮影をします。ナイスなお腹ップリです。

グームティーでは、特にみなさんがテキパキと仕事をしているのが印象的でした。ホント、紅茶作りは大変です

工場はすごく清潔に維持してます。これだけ管理が行き届いていると、茶葉の品質にも気が行き届いているといえるでしょう。オイラも自分の机の上を片付けようと思った瞬間でありました。 グームティーのお茶は湿度、気温、時間、茶葉の状態全て記しているんだ。とマハシルさんは自信満々です!紅茶は生きているから、今までの記録を考察し、長年の勘で作っていくんだ!と熱く語る。




ダージリン紅茶は、採れた日によって味わいも香りも違うから、ロットナンバーが違えば全くの別物。中国茶に比べて仕入れがすごく難しいのです。

ダージリンの茶園の工場と、中国茶の製茶場を比べると、どう考えてもダージリンの方が最新設備を備え、機械化、マニュアル化が進んでいるように思われます。
それなのに、ダージリンティーのティスティングは、一つの茶園から同じ等級のものが十数種類も送られてきます。ロットナンバーというものは、出来た日付ごとに違うのですが、番号が一つ違う、つまり一日違うだけで、大きな違いがあるんです。
ですから、ティスティングは中国茶の何倍も大変です。

「紅茶は生き物なんだよ!」
・・・ちょっとかっこつけすぎな感がありますが、名言です(^_^;



珍夜特急  〜彩香の買い付け日記〜
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