伝説のお茶、大紅袍を見に行く

(2000.10.福建省・武夷山 電脳茶師)


伝説の烏龍茶、噂の大紅袍!見に行っちゃいますか!?

さあ、現在4本しかない大紅袍の原木を見に行きますよ。そこまで道のりは決して平坦ではなく、道とは言い難い道がずっと続きます。足を滑らすと、岩下に落ちて死んでしまいます。気を付けて下さい!
大紅抱が何故お茶の王様かと言うと、とある伝説があるからなんです。
まあ、一言でいうと、皇帝の病気を治したからなんです。それ以来、このお茶の木は番人によって守られています。

番人が若い頃は自分でお茶を摘んでいましたが、年をとってからは絶壁のような岩山を登ることが出来なくなってしまいました。そこで番人は、ペットの猿を使って茶摘みをしたと言われています。


ほら見て下さい。あれが番人の家があった処です。ちょっと段になっている所に、小さな小屋があったんですって。
しかし不幸なことに、ある夜、火をつけたまま寝てしまい、小屋は火事になってしまいました。そして番人も猿も焼け死んでしまったそうなんです。見てわかりますか?壁が真っ黒になってますよね、火事で壁が焦げてしまったんです。

現在の番人は女性の方で、大紅袍の原木まで登りついた処で茶を振る舞ってくれます。


話に夢中になっっている間に、大紅袍の原木に到着いたしました。
あれが伝説の烏龍茶「大紅袍」です!
何ですって、「なんか小さくって弱々しい」ですって?何と無礼な事を!
しかし、言われてみれば小さいですね。これが樹齢350年の茶の木とは思えないのも無理はないでしょう。

でも、それは大紅袍の特殊な環境のせいなんです。壁にはりついているため、根から水分や栄養分を吸収できず、葉から水分や栄養分を吸収しています。まあ、そのせいでおいしい茶葉ができるんですけど。
さらに茶葉が摘まれるためか、この大紅袍の原木は毎年、小さくなっているとのことです。

  
それでは、もっと近くで観てみましょうか?2カメさんアップでっ!

現在残っている大紅袍の原木は4本(武夷山研究所の方の話)。一番上に並んでいるお茶の木ですね。

「ポキッ」

ヴァーーっ( ̄▽ ̄;) ! 何してるの!枝を折っちゃ駄目だって!そんなことしたら、牢屋にいれられてしまいますよ。何度も言ってますけど、貴重なお茶なんですよ!


この大紅袍の原木からできる烏龍茶は1998年に市場で売られたんですけど、15g250万円したんだから。じゃあそろそろホテルに帰りますよ。あービックリした。





珍夜特急  〜彩香の買い付け日記〜
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