武夷山茶農家めぐり

(2001.11.福建省・武夷山 電脳茶師)


◆ 武夷山2日目

みなさん、朝の6時です。
別に武夷山に来てまでラジオ体操をしよう〜♪ってわけじゃないんです。なぜ早起きしたかというと、それなりに理由はあるんですよ。

朝、霧が掛かる環境が、お茶の産地に適しているという定説があるのですが、武夷山の霧を自分の目で確かめたかったのです。
台湾茶の阿里山、龍井茶の西湖、東山、黄山・・・、銘茶の産地はほぼ例外なく霧で覆われます。日本にはこのような環境は少ないらしいんですけどね。

なぜ霧がある環境でおいしいお茶が採れるかというと、茶葉が霧から水分を得るために茶の葉に産毛が生えます。この産毛がおいしさのヒミツなんです。


武夷山では、色々な所に小さな茶畑を見つけます。でも、武夷山のお茶が全部岩茶かというと、それは大間違いです。
岩茶と呼べるのは、まさしく岩の上に育ちます。霧から水分を得て、岩から養分を吸い取ります。ですから、独特の力強さが生まれるのでしょう。

それに対して洲茶と言われるものがあります。洲茶は大量生産用で、普通の畑のように土の上で育てられます。洲茶は香りも強くなく、岩韻は感じられない。飲み比べれば、その違いは明らかです。

武夷山烏龍茶の生産量の大部分がこの洲茶であり、岩茶とはとっても貴重なんです。だからこんな田舎でも、とても値段が張るんですよね。






珍夜特急  〜彩香の買い付け日記〜
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